無慈悲?
生と死を分け隔てなく吹く風よ神のご加護か仏の問いか
今にも逝きそうな病人の枕元にも、五月の風は吹きます。
豪邸にも、粗末な家にも同じ爽やかな風が吹き、月は同じく平等に照らします。
なんて言う「禅の言葉」がありましたが、すっかり忘れました。
この五月、田植えが終わる頃に小学校から鼓笛隊の演奏が聴こえてきます。
運動会の練習でしょうか、軽快なリズムとメロディが。
病床にある人の耳元にも、届いているのではと思います。
どんな気持ちで聴いているのか?
爽やかな新緑の風と、子らの笑顔が浮かぶのでしょうか。
それとも、命の輝きが辛く無慈悲に思うのでしょうか。
今日は猛暑日になるとか、爽やかな五月は何処へ行ったのでしょう。
季節も人の心も、中々定まりませんね。