diary 写真短歌「私の青空」

日々の生活で感じたことを、つたない短歌にしました。写真と短歌のコラボで遊びたい😅

上書き




誰しもが明日の命は分からねど月は冴えざえ我を照らせり


安倍さんへの、今回の殺害事件。
もちろん許しがたい凶悪な犯罪ですが、犯行動機が安倍さんへの思想信条に反対しての蛮行ではなかったことに、不謹慎ながら少しホッとしました。
安倍さんは改憲運動のトップリーダー。
誤解を恐れずに言えば、もし犯行動機がその事に関連していたら、改憲に反対する人々への偏見や分断が広がっていたかも知れません。
憲法論議は一切やるなとは言いません、むしろやるべきだと思いますが。
続発する凶悪犯罪の動機は様々ですが、いつも思う事は「孤立」と言う共通項。
今回も母親の事で悩んでいたなら、誰かに相談や話だけでも吐露出来る環境がもしあったならと思います。

格差社会がますます広がるこの国。
犯人は元派遣労働者、派遣の人々たちでも必死に頑張っている人も沢山います。
しかし、厳しい状況は続いており企業からまるで調整弁のように扱われています。
「働く人を大切にしない国に未来は無い」と、語っていたのは昨年亡くなった経済評論家・内橋克人さん。
全てが社会のせいだとは言いませんが、社会背景は無視出来ません。

ニャースは毎日上書きされ、ウクライナ侵攻や知床の事故も、私たちの日常会話にのぼることが減りました。
当事者や遺族は時計の針が止まったまま、取り残されている思いだと察します。
仕方がない事かも知れませんが、上書きのスピードが年々増しているような気がしてなりません。

余談です。
安倍晋三氏と私は同じ1954年昭和29年生まれでした。
これから、投票に行きます。

空梅雨




六月の雨が好きだと言う君は紫陽花の如われを照らせり



東北地方は先週15日に梅雨入りしましたが、その後雨は余り降らず。
どうやら、長期予報では今年は空梅雨傾向になるのではと。
九州地方は大雨だというのに、少しは雨も欲しいと勝手な思い。

サザンの歌に「雨」のフレーズが多くみられます。桑田佳祐は「あめ」と言う言葉の響きが好きだと語っています。
日本には雨を表現する言葉が400ほどあるとか。
涼雨、洗車雨、涙雨、月時雨など。たった一日だけの雨もあるとか。
「雨を好意的にとらえたい分化や歴史が、言葉を作ってきたのでは」
「雨の違いを感じる文化も日本ならでは」
(東京医科歯科大学教養学部教授、木谷真紀子さん)
大雨は困りますが、雨は今も日本人の感性を刺激するようですね。

#短歌 #写真短歌 #梅雨 #雨の言葉

湯あたり






山の湯で湯あたりしたか白昼夢疲れが飛んで記憶も飛んだ


先日の南会津の登山後、麓の集落の共同浴場を二軒はしごしました。
四軒まわる予定が三軒目で、引戸を開けるといきなり湯船(混浴)。
その湯けむりの先に女性の裸体、そこで断念。

帰りにスマホのカーナビに入力しようとしたら、住んでいる住所が希薄。
オレ何処に住んでいたっけと??
湯あたりなのか?裸体のせいか?
来る時は一度も間違えなかったのに、帰路はカーナビが何度もおかしな方向に誘導。
おかげで何度も迷い、だいぶ時間オーバーして帰宅。

スマホも湯あたり?
四軒の温泉をはしごしていたら?
今頃こんなおバカなブログを、書いていられなかったかも知れませんね。
何事もほどほどにです😂

冒頭の写真は一軒目の「石湯」。
河原にあり巨大岩石が、小屋の中に激突。
とても熱くて全身入浴は無理、足だけつけて桶に水で薄めてかける。
↓写真が外観です😁

#短歌 #写真短歌 #温泉 #共同浴場

居場所





大杉よ出戻り孫はどうしてるハル婆今朝も野良仕事かい


今年の早春、奥会津の山。
黙々とひとり、斜面の畑を耕していた婆さんがいました。
稚拙な歌は、その時の心象風景。

そして写真は先日登った、南会津田代山
朽ち果ててゆく老木、どのくらい生きたのでしょうか。
老木はやがて森に還り、森の養分になり新しい命を育むのでしょうか。
あいにくの霧の中の登山でしたが、霧に包まれた老木は、多くの登山者の足を止めていました。

孤立した人にもし居場所があったなら、自暴自棄にならないのでは?
動けない樹木の居場所は、そこで生き甲斐を見いだし生きてゆくほかないのでしょうね。
富良野に住む、脚本家「倉本聰」氏。
「古木巡礼」等の書籍で、各地の古木の声にならない声を聴き、点描画に添えて詩を書いています。
ホントに古木を見るたびに、これは喋るなぁと思ったりします。
写真の古木も長い長い物語を、聞かせてくれるかも知れませんね😁


(湿原で見かけたシャクナゲ)

プリンの山





天空に湿原ありき田代山(たしろやま)花と霧をまとい浄土かな


今年初の登山は、福島県南会津町田代山(1971m)。
昨日は天気予報が晴れのはずが、登山開始から山頂まで霧。
残念ながら絶景の展望は、見られませんでした。
この山はプリンのような台形の形をして、頂上は広大な湿原。
展望は残念でしたが、木道脇の可愛い高山植物たちに出会えました。
下山したら一気に晴天(泣)。


(チングルマとヒメシャクナゲ)


(タテヤマリンドウ)


(麓の集落、珍しい茅葺きの曲がり家)

静寂





沈黙の湿原よ夢と不安を抱きつつ霧雨に眠れり


上記の写真を使って何度も拙い歌を詠みましたが、その時の想いが未だに表現できません。
幻想的と言えばそれまで、それを表面的に説明しても真実からどんどん遠くなります。

昨年の尾瀬
尾瀬ヶ原から車を置いた駐車場まで、雨のなかひとり数時間山越えした先に、突然現れた小さな湿原。
全く音がなく怖いぐらい、でも何故か惹かれる。ワタスゲだけが雨に揺れていました。(数時間の行程ですれ違ったのは、たった一組)

静寂にいつも惹かれるのは何故でしょうか。孤独が好きと言うのとも違います。
静寂は情報が少ない分、想像がより膨らみます。それが、楽しいのかも知れませんね😃🎵


(図書館でパチリ!)

#短歌 #写真短歌 #湿原 #静寂

グリーンティー




抹茶の色はあの若葉なり口づけすれば目覚めゆくわれの朝


座禅会のあとのお茶会。
一杯の美味しい抹茶と、全国各地の珍しい和菓子。
これが半分楽しみで、毎週末通っているのかも知れません。
季節は抹茶のような若葉で染まる、水無月
今朝は吹く風が少し冷たく、長袖でも寒いぐらい。

心の波が座して、少しは鎮まったようです。
日常的に余り深い呼吸を意識していませんが、座禅ではひたすら鼻呼吸に集中します。
始めた三年前は宇宙のエネルギーを、頭の上から注入するようなイメージでした。
それが現在では真逆、体内から不純物を吐き出し空っぽになるようなイメージ。
呼吸は吐いてる時間を、すこしでも細く長く。吸う時は素早くしています。

週末空っぽにして、また一週間のスタート。相変わらず頭の中は、ときどき走馬灯が回りますが無理に消そうとはしない。
おかげさまで、今日も元気で生かされています。
本日もお付き合い頂き、ありがとうございました😀


(近所の公園でパチリ、春は桜の名所)

#短歌 #写真短歌 #抹茶 #座禅