diary 写真短歌「私の青空」

日々の生活で感じたことを、つたない短歌にしました。写真と短歌のコラボで遊びたい😅

永久欠番


「人は皆、永久欠番。同じ時を共に生き、在籍したことを大切にしたかった」



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冒頭の言葉は、書籍「宗教を心理学する」より。
東日本大震災津波で非業の死を遂げた子どもへの、卒業証書をおくった宮城県の幼稚園の回答。


様々な事故、事件で亡くなった子どもたちへ、幼稚園や学校などがおくる卒業証書。
それは、亡くなった者への「慰霊」と遺された者たちの「癒し」のためではないかと著者は語ります。


青森県金木町では、亡くなった子どもが適齢期の歳になると、女の子には「花婿のお人形」を男の子には「花嫁の人形」を、供える寺があるとか。

信仰は7割の人が無いと答える日本人。
しかし、昔からの自然信仰などがDNAの中に根づいているのでは。
初日の出に手を合わせ、初詣、お盆の墓参り等、普段信仰がないと言う人たちでも普通に行います。
また、自然に癒されそこに神の存在を意識し、自らの存在も改めて意識する。
心理学の世界では、「宗教的自然観」と言うそうです。

元来、日本では「自然」と言う言葉や概念が無かった。明治になって英語のNatureを翻訳した言葉。
自然と人間との境界はなく、人間も自然の一部。
そして、誰もが永久欠番尊い命なのではないでしょうか。

天候が悪く登山を断念した昨日でしたが、図書館で手にした本に癒されました。

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